高齢者宅へお弁当を配達する、高齢者専用の配食サービス業務を行っているニコニコキッチン宝塚西宮店ですが、配達の際にひとつの社会問題と向き合っております・・・。
その社会問題とは『孤食』です。
孤食とは「ひとりで食事を摂る」という孤独な食事のことを意味します。
近年、この孤食の増加が高齢者市場における大きな社会問題となっています。
孤食の問題点とは何か?解決策はあるのか?
こちらの記事では、孤食が引き起こす主な問題点と解決策について探ります。
高齢者の『孤食』による問題点
高齢者配食サービスの配達先では、単身世帯、いわゆる独居生活のご利用者様が増えており、
といった会話をされる方もおられます・・・。
『孤食』による問題点は様々ですが、ここでは代表的なことをお伝えいたします。
偏食により栄養バランスが崩れる
孤食は偏食に繋がります。
お一人での食事は、好きなものばかり食べてしまうことや、めんどくささから簡単な軽食、例えばパンやお茶漬け、スーパー等で購入した総菜のみとなることで偏食となり、
栄養バランスが確実に崩れてしまいます。
たとえ食事の準備をきちんと出来たとしても一度に食べきれず、同じものを何日も食べ続けることになるのでこれまた偏食となります。
食事の量が減る
孤食は食事量がさらに低下します。
高齢者の多くは年齢による体の機能不全、例えば咀嚼・嚥下機能、消化機能の低下などにより、食欲がわきにくくなり食事量が低下しますが、
家族で食事と共に行わない一人の食事の孤食は、味気なさを誘発し食事量をさらに減らすことになります。
食事量が低下することで、体重減少や免疫力も落ちることで疲れやすくなり、健康状態が維持できなくなります。
孤食は認知症を進行させる
孤食により誰とも話さなくなりますので、認知機能の低下となり認知症を進行させる可能性があります。
さらに他者との会話のない一人での食事は、自然と早く食べるようになり、胃腸に負担をかける事にもなるようです。
このように孤食は、高齢者にとって精神的にも健康的にも悪影響を及ぼすのです。
ただ、解決策はございます・・・こちらです。
『孤食』への解決策は『共食』
『孤食』への対策はあるのか?・・・ございます、それは『共食』です。
シンプルに孤食からの脱却として、一人で食事をさせないようにすることが解決策となります・・・人と話しながら食事を摂ること、誰かと「おいしいね」と食べる『共食』
誰かと食べる共食は、食事に対しての共感のようなものが得られるので食欲増進へと繋がります。
共食の場を意識的に創る
日中などはデイサービスの利用することをお勧めします。
デイサービスでは毎回、たくさんの人たちと食事を摂ることが出来ますので共食になります。
その他にはシニア食堂や料理教室など、共食に通じた場所に通うなども良いでしょう。
そうした共食の場で気が合った友人とカフェなどで一緒に食事をすることも、楽しく美味しく食を楽しむことが出来ますのでお勧めしたいです。
共食には家族の協力が必要
共食環境を整えるには、ご家族の協力が必要になります。
独居住まいの方には、定期的にご家族と一緒にお食事をする共食の場を創っていただきたいのです。
ご家族が遠方の場合は、スマホなどでオンライン環境を繋ぎながら食事をするのも良いと思います。
家族が集う、そして繋がる共食の場所が介護予防にもなりますのでお願いしたいですね。
共食はコミュニケーションの活性化だけではありませんが、ここから始まること、食事をする場を通じて「生きている感覚を共有できる」ことがとても大切だと思うのです。
『孤食対策』配食サービスが出来ること
『孤食』がもたらす問題点と解決策は『共食』にあることをお伝えいたしました。
『孤食対策』には、私たち配食サービスも出来ることを日々模索しております。
ご家族側として共食の場が毎日とれない場合などには、配食サービスを隙間に利用して、栄養バランスが整った食事と配達員からの「お声をかけ」と安否確認で共食環境の整えて頂きたいです。
高齢者の方を孤独にさせない、孤食にならないように配食サービスは存在していますので、ぜひ共食に協力させてください。