毎日の食卓に欠かせないお米・・・。
しかし昨今の米価高騰により、家計への負担が増している方も多いのではないでしょうか。
2025年に入り、天候不順や生産コスト上昇の影響で、スーパーでのお米の価格は前年比10~15%も上昇しています。そんな時代だからこそ、「農家から直接お米を買う」という選択肢が注目されています。
中間マージンをカットすることで価格を抑えられるだけでなく、採れたての新鮮さや、市場には出回らない希少品種との出会いも魅力です。
「でも、どうやって農家と繋がればいいの?」「本当に安くて美味しいの?」そんな疑問にお答えするため、この記事では農家直送米の魅力から具体的な購入方法、地域別のおすすめ情報まで徹底解説します。
米価高騰の今だからこそ、賢くお得に、そして美味しくお米を楽しむ方法を見つけていきましょう!
【農家からお米を直接買う方法】メリットと基礎知識
毎日食べるお米だからこそ、品質にも価格にもこだわりたいですよね。
「農家から直接お米を買う」という選択肢は、そんな願いを叶える有力な方法の一つです。
スーパーで買うのとは違う、たくさんの魅力が詰まっています。ここでは、なぜ農家直販のお米が注目されているのか、そのメリットや価格の相場について詳しく解説します。
これを読めば、あなたも農家直販米の虜になること間違いなしです。
なぜ農家直販のお米が注目されるのか?
最も大きな理由の一つは、昨今の米価高騰への対応策としての側面です。

中間マージンなしで家計に優しい価格
農家から直接お米を購入する最大のメリットの一つは、価格面です。
通常、お米がスーパーなどの店頭に並ぶまでには、卸売業者や小売業者など複数の中間業者が介在し、それぞれの段階でマージン(手数料や利益)が上乗せされます。
しかし、農家直販の場合、この中間マージンが発生しないか、大幅に削減されるため、同じ品質のお米でも比較的安価に手に入れることが可能です。
特に年間を通じてお米の消費量が多いご家庭にとっては、この価格差は家計に大きな助けとなるでしょう。例えば、ある農家では30kgの玄米を9千円で直接販売しているケースもあり、市場価格と比較してもお得感があることがわかります。
産地直送ならではの新鮮さと美味しさ
お米も生鮮食品の一つであり、鮮度が美味しさを大きく左右します。
農家から直接購入するお米は、収穫されてから消費者の手元に届くまでの時間が短いのが特徴です。
スーパーに並ぶお米は、流通の過程で時間が経過し、どうしても鮮度が落ちてしまいがちです。しかし、農家直販であれば、精米したて、あるいは玄米の状態で新鮮なうちに届けてもらえるため、お米本来の香りや甘み、粘りを存分に楽しむことができます。
新米の時期には、その差が歴然と感じられるでしょう。この「採れたて」の美味しさを一度知ってしまうと、もう他のお米には戻れないかもしれません。
こだわりの品種や栽培方法のお米に出会える
スーパーではなかなか見かけないような、特定の地域だけで栽培されている希少品種や、農家が特別なこだわりを持って育てたお米に出会えるのも農家直販の魅力です。
例えば、有機栽培や減農薬栽培、特別栽培米など、栽培方法にこだわったお米を探している人にとっては、生産者から直接情報を得て購入できるのは大きな安心感につながります。
また、農家によっては、その土地の気候や土壌に最適化された独自の品種を栽培していることもあります。生産者の顔が見え、栽培のストーリーを知ることで、お米への愛着も一層深まるでしょう。
【農家から直接 米を買う】値段の相場は?スーパーと比較
農家直販のお米の価格は、品種や栽培方法、地域、購入量、時期など様々な要因によって変動します。一概に「いくら」とは言えませんが、一般的な傾向と、よりお得に購入するためのポイントを知っておくと役立ちます。
一般的な価格帯と変動要因
農家から直接購入する場合の価格帯は、スーパーなどで販売されている同等品質のお米と比較して、1割~3割程度安いことが多いと言われています。
前述の通り30kgで9,000円(1kgあたり300円)といった事例もありますが、ブランド米や特別栽培米など付加価値の高いものはそれ以上の価格になることもあります。
価格を左右する主な要因としては・・・
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品種:コシヒカリ、あきたこまちなどの有名品種か、希少品種か。
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栽培方法:慣行栽培か、有機栽培・特別栽培か。
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産地:魚沼産コシヒカリのような有名ブランド産地か否か。
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等級・品質:一等米などの格付けや、粒の大きさなど。
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購入量:少量購入か、30kgなどの大袋購入か。
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時期:新米の時期か、端境期か。
などが挙げられます。これらの情報を総合的に見て、価格の妥当性を判断することが大切です。
安く買うための交渉やタイミング
農家直販の魅力の一つに、生産者と直接コミュニケーションが取れる点があります。
もちろん、無理な値引き交渉は避けるべきですが、例えば年間契約を結んだり、一度に大量購入したりすることで、多少の価格相談に応じてくれる農家もいるかもしれません。
また、新米の収穫時期を少し過ぎた頃や、農家が在庫を調整したいタイミングなどでは、通常よりもお得な価格で提供されることもあります。
さらに、「訳あり米」として、味は変わらないものの粒が小さい、少し欠けているといった理由で規格外となったお米を安く販売している農家もあります。
見た目にこだわらなければ、こうしたお米も賢い選択肢の一つです。情報収集をこまめに行い、農家との良好な関係を築くことが、結果的にお得な購入につながるでしょう。
【実践編】農家から直接お米を買う具体的な方法5選
農家から直接お米を買うと聞くと、特別なコネクションが必要だったり、手間がかかったりするイメージがあるかもしれません。
しかし、実際には誰でも気軽に利用できる方法がたくさんあるのです。
ここでは、代表的な5つの購入方法を具体的にご紹介します。それぞれの特徴を理解して、あなたに合った方法を見つけてみましょう。
①農協(JA)や直売所を活用する
最も身近で伝統的な方法の一つが、農協(JA)や地域の農産物直売所を利用することです。
これら施設は、地元の農家が丹精込めて育てた農産物を直接販売する場として、多くの消費者に親しまれています。
地元JAの直売所で見つける方法
多くのJAでは、敷地内や関連施設に農産物直売所を併設しています。
これらの直売所では、その地域で収穫されたばかりの新鮮なお米が、生産者の名前とともに販売されていることがよくあります。
お近くのJAのウェブサイトをチェックしたり、直接問い合わせたりすることで、直売所の場所や取り扱い商品、営業時間などの情報を得ることができます。
また、JAによっては、地域のイベント情報やおすすめ農家の情報を提供している場合もあるので、積極的に活用してみましょう。
直売所のメリットと注意点
直売所で購入するメリットは、何と言っても生産者の顔が見える安心感と、採れたての新鮮なお米を手に入れられることです。
中間流通コストが削減されるため、比較的リーズナブルな価格で購入できる場合も多いです。
また、お米以外にも地元の新鮮な野菜や果物、加工品などが一緒に販売されていることが多く、買い物の楽しみも広がります。

②オンラインプラットフォーム(通販サイト)を利用する
近年、農家と消費者を直接つなぐオンラインプラットフォーム(産直ECサイト)が急速に普及しています。自宅にいながら、全国各地の農家からお米を簡単に取り寄せることができる便利な方法です。
おすすめ産直ECサイト比較(食べチョク、ポケットマルシェなど)
代表的な産直ECサイトとしては、「食べチョク」や「ポケットマルシェ」などが挙げられます。
これらのサイトでは、多数の農家が自身の商品ページを持ち、栽培方法のこだわりや生産者の想いなどを発信しながらお米を販売しています。
サイト内で品種や産地、栽培方法(有機栽培、特別栽培など)といった条件で検索できるため、自分の希望に合ったお米を見つけやすいのが特徴です。
他にも、お米専門の通販サイトや、特定の地域に特化した産直サイトなど、様々なプラットフォームが存在します。それぞれのサイトの特徴を比較検討し、自分に合ったサイトを選びましょう。
通販サイト利用時のチェックポイント
通販サイトを利用する際には、いくつかのチェックポイントがあります。
まず、送料が別途かかる場合が多いので、商品価格だけでなく総支払額を確認しましょう。
また、生産者の情報(栽培履歴、農薬の使用状況など)が詳しく開示されているか、レビューや評価はどうかなども重要な判断材料です。
支払い方法や返品・交換の条件についても事前に確認しておくと安心です。初めて購入する農家の場合は、少量のお試しセットなどがあれば利用してみるのも良いでしょう。
信頼できるサイトや農家を見つければ、継続的に美味しいお米を届けてもらえます。
③農家のSNSやウェブサイトから直接コンタクト
インターネットの普及により、個々の農家が自身のウェブサイトやSNS(Instagram、X(旧Twitter)、Facebookなど)を開設し、積極的にお米の情報を発信・販売するケースが増えています。
SNSでの探し方とDM術
InstagramやXなどのSNSで、「#(ハッシュタグ)農家直送米」「#(地域名)米農家」「#新米予約」といったキーワードで検索すると、お米を直接販売している農家のアカウントが見つかることがあります。
農作業の様子や田んぼの風景、お米へのこだわりなどが投稿されていることが多く、生産者の人柄や栽培環境を知ることができます。

個人農家ウェブサイトの見つけ方
多くの農家は、自身の農園名や地域名、栽培しているお米の品種名などをキーワードに、独自のウェブサイトやブログを運営しています。
検索エンジンで「〇〇県 米農家 直販」「△△(品種名) 生産者 通販」のように検索すると、個人農家のウェブサイトが見つかることがあります。
ウェブサイトには、お米の種類や価格、注文方法、農園の紹介などが詳しく掲載されている場合が多いです。連絡先が明記されていれば、電話やメールで直接問い合わせることも可能です。丁寧なコミュニケーションを心がけ、信頼関係を築くことが大切です。
④道の駅や地域イベントで見つける
旅行先やドライブの途中で立ち寄る道の駅、あるいは地元で開催される収穫祭などの地域イベントも、農家から直接お米を購入できる貴重な機会です。
旅先や地元の道の駅をチェック
全国各地にある「道の駅」には、その地域の特産品を販売するコーナーが設けられており、地元農家が栽培したお米もよく見かけます。
米どころとされる地域の道の駅では、多様な品種やパッケージのお米が並び、試食販売が行われていることもあります。
旅の思い出とともに、その土地ならではの美味しいお米を購入できるのは大きな魅力です。普段なかなか手に入らない珍しいお米に出会えるチャンスもあるので、道の駅に立ち寄った際にはぜひお米コーナーを覗いてみてください。
収穫祭などのイベント情報を活用
秋の新米シーズンになると、各地で収穫祭やお米に関するイベントが開催されます。
こうしたイベントでは、地元の農家がブースを出店し、自慢のお米を直接販売することがよくあります。
自治体の広報誌やウェブサイト、観光協会の情報などをチェックして、近隣で開催されるイベント情報を探してみましょう。お祭り気分を味わいながら、美味しいお米をお得にゲットできるかもしれません。
⑤CSA(地域支援型農業)に参加する
CSA (Community Supported Agriculture:地域支援型農業)は、消費者が農家と年間契約などを結び、会費を前払いすることで、定期的に農産物を受け取る仕組みです。
お米を専門とするCSAはまだ少ないかもしれませんが、野菜セットなどと一緒にお米を提供している農家もいます。
CSAの仕組みとメリット・デメリット
CSAのメリットは、消費者が農家の安定的な経営を支えながら、安全で新鮮な農産物(この場合はお米)を定期的に受け取れることです。
生産者との距離が近く、農作業体験などに参加できる機会がある場合もあり、食と農への理解を深めることができます。天候不順による不作のリスクを生産者と消費者が分かち合うという側面もあります。
デメリットとしては、会費が前払いであること、豊作・不作に関わらず一定量の農産物が届くため、量の調整が難しい場合があること、途中で解約しにくいことなどが挙げられます。
自分の消費スタイルに合うかどうかをよく検討する必要があります。
CSAの探し方と参加方法
CSAを実施している農家や団体は、インターネットで「CSA 〇〇(地域名)」といったキーワードで検索したり、オーガニック食品店やマルシェなどで情報を得たりすることができます。
気になるCSAが見つかったら、まずはウェブサイトで理念やシステム、会費、配送方法などを詳しく確認しましょう。
説明会や見学会を実施している場合もあるので、参加してみるのも良いでしょう。
生産者と直接話し、信頼関係を築いた上で参加を決めることが大切です。お米だけでなく、地域の農業全体を応援したいと考える人にとっては、非常に意義のある購入方法と言えるでしょう。

地域別!農家からお米を直接買う方法ガイド
日本全国には、それぞれ特色ある美味しいお米を作る農家がたくさんいます。
ここでは、特に人気の高いお米の産地である北海道、新潟、そして関西圏(京都・大阪・兵庫)に焦点を当て、それぞれの地域でお米を直接購入するためのポイントや情報をご紹介します。
地元のお米を探している方も、遠方の名産米を取り寄せたい方も、ぜひ参考にしてください。
【農家から直接 米を買う方法】北海道でお米を直接買うには?
広大な大地と豊かな自然に恵まれた北海道は、今や日本有数の米どころとして知られています。冷涼な気候に適した品種改良が進み、品質の高いお米が数多く生産されています。
北海道米の特徴と人気品種
北海道米の特徴は、しっかりとした粒感と、粘りと甘みのバランスが良いことです。
代表的な人気品種としては、「ゆめぴりか」や「ななつぼし」が全国的にも有名です。
「ゆめぴりか」は豊かな甘みと濃い味わいが特徴で、炊きあがりの美しさも魅力です。
「ななつぼし」は、味、白さ、ツヤ、粘り、香りのバランスが良く、冷めても美味しさが持続するためお弁当にも適しています。
その他にも、「おぼろづき」や「ふっくりんこ」など、個性豊かな品種がたくさんあります。これらの品種特性を理解して、自分の好みに合ったお米を選ぶのがポイントです。
北海道内の直売所や農家情報
北海道内には、JAの直売所や道の駅などで地元のお米を購入できる場所が多数あります。
新米の季節には、各農家が自慢のお米を販売しています。
また、北海道の農家はオンライン販売にも積極的で、個人のウェブサイトや産直ECサイトを通じて全国に発送しているケースも多いです。
例えば、「北海道 米農家 直販」や「ゆめぴりか 生産者直送」といったキーワードで検索すると、多くの情報が見つかるでしょう。
広大な北海道では、地域によって気候や土壌も異なるため、特定の地域の農家を探してみるのも面白いかもしれません。送料はかかりますが、本場の味を自宅で楽しめるのは大きな魅力です。
【農家から直接 米を買う方法】新潟でお米を直接買うには?
「米どころ」と聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのが新潟県ではないでしょうか。日本一の作付面積と収穫量を誇り、その品質の高さは国内外で高く評価されています。
新潟米(コシヒカリ等)のブランド力
新潟米の代名詞といえば、やはり「コシヒカリ」です。
特に魚沼産コシヒカリは、その食味の良さから最高級ブランド米として不動の地位を築いています。
粘り、ツヤ、香り、甘みのバランスが絶妙で、冷めても美味しいのが特徴です。
その他にも、あっさりとした食感でどんな料理にも合う「こしいぶき」や、大粒で食べ応えのある「新之助」など、魅力的な品種が次々と登場しています。
これらのブランド米を生産者から直接購入できれば、格別の味わいを堪能できるでしょう。
新潟県内の購入先と探し方
新潟県内には、JAの大型直売所「ファーマーズマーケット」が各地にあり、地元農家のお米を豊富に取り揃えています。
また、観光地周辺の土産物店や、個々の農家が運営する直売所でも購入可能です。
新潟県の農家もオンライン販売に力を入れており、「新潟 コシヒカリ 農家直送」や特定の市町村名と合わせて検索すると、多くの農家が見つかります。
特に魚沼地域や佐渡地域など、産地ごとの特色を比較してみるのも楽しいでしょう。信頼できる農家を見つけて年間契約を結ぶなど、長期的なお付き合いをするのもおすすめです。
【農家から直接 米を買う方法】京都・大阪・兵庫県でお米を直接買う
関西圏も、実は美味しいお米の産地が点在しています。都市近郊でありながら、豊かな水と肥沃な土壌に恵まれた地域では、特色あるお米作りが行われています。
京都・大阪・兵庫のお米事情と特徴
京都府では、丹後地域や丹波地域で美味しいお米が栽培されており、特に「京ほたる米」のような地域ブランド米も存在します。美しい水と自然環境の中で育てられたお米は、上品な味わいが特徴です。
大阪府では、能勢町や太子町など中山間地域でのお米作りが見られます。都市近郊でありながら、こだわりの農法で栽培する小規模農家もいます。
兵庫県は、酒米の王様「山田錦」の産地として有名ですが、食用米も各地で栽培されており、「ヒノヒカリ」や「きぬむすめ」などが作られています。六甲山系の豊かな水を利用したお米は、しっかりとした味わいです。
関西エリアでの購入ルート開拓法
関西エリアで農家から直接お米を買うには、各府県のJA直売所や道の駅を訪れるのが基本です。
京都府なら「京都丹波 西村ファーム」のように、個人で通販を行っている農家もあります。
大阪府や兵庫県でも、地域の農産物直売イベントやマルシェなどで農家と出会える機会があります。SNSで「#京都米農家」「#兵庫県産米」などと検索し、情報発信している農家を探すのも良いでしょう。都市部からのアクセスが良い地域もあるため、直接農家を訪ねて購入できる可能性もあります。
【農家から直接 米を買う】玄米のメリットと注意点
健康志向の高まりとともに、白米よりも栄養価が高い玄米を選ぶ人が増えています。
農家から直接玄米を購入することには、実はたくさんのメリットがあります。
しかし、美味しく安全に食べるためには、いくつか知っておきたい注意点も・・・。ここでは、農家直販で玄米を手に入れる魅力と、賢い選び方・保存方法について解説します。
なぜ玄米を農家直販で買うのがおすすめ?
スーパーでも玄米は売っていますが、農家から直接買う玄米には、それを上回る魅力があります。特に鮮度と栄養、そして精米したての美味しさは格別です。
鮮度と栄養価のメリット
玄米は、籾殻(もみがら)だけを取り除いた状態のお米で、糠(ぬか)や胚芽(はいが)がそのまま残っています。
この糠と胚芽には、ビタミンB群やビタミンE、ミネラル、食物繊維といった栄養素が豊富に含まれています。
農家から直接購入する玄米は、収穫・乾燥・籾摺り(もみすり)を経て間もないものが多く、鮮度が非常に良い状態で手に入ります。鮮度が良いということは、それだけ栄養価の損失も少ないと考えられます。また、酸化が進みにくいため、風味も豊かです。
自分で食べる直前に精米すれば、最も栄養価の高い状態で白米を味わうこともできます。
精米したてとの違い
お米は精米すると、空気に触れる面積が増えるため酸化が進みやすく、徐々に風味や栄養価が落ちていきます。
スーパーで売られている精米済みの白米は、精米日から時間が経っていることも少なくありません。
一方、農家から玄米で購入し、食べる都度自宅で精米すれば、常に精米したての最高の状態でご飯を炊くことができます。
精米したての白米は、香りが高く、甘みも強く感じられ、格別の美味しさです。
家庭用のコンパクトな精米機も手頃な価格で手に入るため、玄米で購入して自宅精米するライフスタイルは、美味しさと健康を両立させたい人におすすめです。
玄米購入時のチェックポイントと保存方法
農家から玄米を直接購入する際には、安心して食べられるものを選び、適切に保存することが大切です。いくつかのポイントを押さえておきましょう。
農薬や栽培方法の確認
玄米は糠層も丸ごと食べるため、白米以上に農薬の残留が気になるという方もいるでしょう。
農家から直接購入する際には、栽培方法(有機栽培、減農薬栽培、特別栽培など)や使用している農薬の種類・回数などを確認することをおすすめします。
多くの農家は、ウェブサイトや商品説明でこれらの情報を開示していますし、直接問い合わせれば教えてくれるはずです。
信頼できる農家から、納得のいく栽培方法で作られた玄米を選びましょう。無農薬やそれに近い方法で栽培された玄米は、より安心して食べられます。
家庭での適切な保存と精米
玄米は白米に比べて保存性が高いと言われていますが、それでも高温多湿や直射日光は禁物です。
虫の発生やカビの原因になるため、密閉できる容器に入れ、冷蔵庫の野菜室など涼しくて暗い場所で保存するのが理想的です。特に夏場は注意が必要です。
家庭で精米する場合は、一度に精米する量を1週間~10日分程度にとどめ、こまめに精米するのがおすすめです。これは精米したての美味しさを保つためです。
家庭用精米機には、精米度合い(ぶつき米など)を調整できるものも多く、好みに合わせて楽しむことができます。適切な保存と精米で、農家直送の玄米を最大限に美味しくいただきましょう。

【農家から直接お米を買う】Q&A
農家から直接お米を買うことに興味はあるけれど、細かい疑問があって一歩踏み出せない…という方もいるかもしれません。
ここでは、そんな疑問にお答えする形で、よくある質問とその回答をまとめました。
Q1: 農家から直接お米を買う場合、送料はどれくらいかかりますか?また、送料を抑える方法はありますか?
A1: 送料は、購入するお米の量、配送先の地域、そして農家さんの方針によって大きく異なります。一般的に、5kgや10kgといった単位での発送が多く、その場合の送料は1,000円~2,000円程度が目安となることが多いですが、沖縄や離島など遠隔地の場合はさらに高くなることもあります。
送料を抑える方法としては、
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一度にまとめて購入する: 30kg袋などで購入すると、キロあたりの送料は割安になることがあります。ただし、ご家庭での保存スペースや消費ペースを考慮する必要があります。
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近隣の農家を探して直接受け取りに行く: もしお近くに直接販売している農家さんがいれば、送料はかかりません。
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送料無料キャンペーンを利用する: 農家さんや産直サイトによっては、一定額以上の購入で送料無料になるキャンペーンを実施していることがあります。
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複数の友人やご近所さんと共同購入する: 大量に購入して送料を分担する方法です。
購入前には、必ず送料がいくらかかるのか、農家さんや販売サイトで確認するようにしましょう。
Q2: 農家さんから少量でお米を買うことはできますか?お試しセットのようなものはありますか?
A2: はい、多くの農家さんや産直サイトでは、2kgや5kgといった少量からの購入に対応しています。特に初めてその農家さんのお米を試す場合や、一人暮らしの方、色々な品種を試したい方にとっては非常に便利です。
また、農家さんによっては、
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お試しセット: 通常よりも少ない量で、価格も少しお得になっているセット。
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複数品種の食べ比べセット: 数種類の品種が少量ずつパッケージされていて、味の違いを楽しめるセット。
などを提供している場合があります。気になる農家さんがいれば、ウェブサイトをチェックしたり、直接問い合わせて少量購入やお試しセットの有無を確認してみるのがおすすめです。少量から試せることで、安心して自分好みのお米を見つけることができます。
Q3: 農家さんから直接お米を買う際の支払い方法にはどのようなものがありますか?クレジットカードは使えますか?
A3: 農家さんから直接お米を買う際の支払い方法は、購入するチャネル(オンラインか、直売所かなど)や農家さんの規模・方針によって様々です。
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オンラインプラットフォーム(産直ECサイト)経由の場合: クレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済、キャリア決済など、多様な支払い方法が用意されていることが一般的です。
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農家個人のウェブサイトや直接取引の場合: 以前は銀行振込や代金引換が主流でしたが、最近では個人の農家さんでもSquare(スクエア)などの決済サービスを導入し、クレジットカード決済やQRコード決済(PayPayなど)に対応しているケースが増えています。
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直売所や道の駅の場合: 現金払いが基本ですが、規模の大きな施設ではクレジットカードや電子マネーが使えることもあります。
購入前に、どのような支払い方法が利用可能かを確認しておくと、スムーズに取引が進められます。特に個人農家さんとの直接取引の場合は、事前に確認しておくことが大切です。
【総括】農家からお米を直接買う方法
農家から直接お米を購入することは、私たちの食生活に多くのメリットをもたらしてくれます。
中間流通を省くことによる価格的な魅力、産地直送ならではの新鮮さと美味しさ、そしてスーパーでは出会えないこだわりの品種や栽培方法のお米との出会いは、毎日の食事をより豊かで楽しいものに変えてくれるでしょう。
具体的な購入方法も、JAや直売所、オンラインの産直プラットフォーム、農家のSNSやウェブサイト、道の駅、CSA(地域支援型農業)など、多岐にわたります。
北海道の「ゆめぴりか」や新潟の「コシヒカリ」、関西圏の地域ブランド米など、日本各地の特色あるお米を、生産者の顔を見ながら選べる時代になりました。
健康志向の方には、栄養豊富な玄米を農家から直接購入し、家庭で精米するという選択もおすすめです。
もちろん、送料や支払い方法、保存方法など、事前に確認すべき点もあります。
しかし、この記事で紹介した情報を参考にすれば、きっとあなたにぴったりの農家とお米が見つかるはずです。
「どこで買うか」だけでなく「誰から買うか」を意識することで、お米一粒一粒への感謝の気持ちも深まります。
さあ、あなたも農家直送米で、新しいお米体験を始めてみませんか?賢い選択で、日々の食卓を、そして日本の農業を、もっと元気にしていきましょう。