2025年の「令和の米騒動」で、日本の食卓に大きな変化が起きています。
小泉進次郎農水大臣による備蓄米の随意契約放出により、一部では安価な米が手に入るようになったものの、スーパーの店頭では多くの銘柄米が5,000円を超える価格で販売され続けています。
そんな中、賢い消費者の間で密かに注目を集めているのが、業務スーパーで販売されている「カルローズ米」です。
このアメリカ・カリフォルニア州産の米は、国産米より大幅に安い価格設定でありながら、品質も十分に高く、多くの家庭で重宝されています。
なぜカルローズ米は国産米より安いのか?その理由は、アメリカの効率的な大規模農業と、日本とは異なる政府の農業政策にあります。
米不足が深刻化する今こそ知っておきたい、業務スーパーのカルローズ米の魅力を解説します。
業務スーパーのカルローズ米が人気がある3つの理由
理由①:圧倒的なコストパフォーマンス
カルローズ米が業務スーパーで絶大な人気を誇る最大の理由は、その圧倒的なコストパフォーマンスにあります。
国産米の価格が高騰を続ける中、カルローズ米は比較的安価で安定した価格で提供されてきました。
2025年時点では値上がり傾向にあるものの、業務スーパーで販売されている国産米と比較すると、依然として割安です。
例えば、スーパーによっては国産の銘柄米より5kgあたり1,000円近く安い場合もあり、家計への負担を大きく軽減してくれます。同じ業務スーパー内でも、最安値の国産ブレンド米よりもさらに安い価格で販売されていた時期もあるほどです。
毎日の主食であるお米だからこそ、この価格差は大きな魅力です。
「味にはそこまでこだわらないから、とにかく食費を抑えたい」と考える節約志向の強い消費者から、熱烈な支持を集めています。
業務スーパーのカルローズ米の値段は?

理由②:料理の幅が広がる万能性
価格の安さだけでなく、その万能性もカルローズ米が支持される大きな理由です。
日本米とは異なる「軽くてパラっとした食感」は、デメリットではなく、料理においては大きなメリットとなります。
粘り気が少ないため、チャーハンを作ればお店のようなパラパラの仕上がりに、リゾットやパエリアに使えば米粒がソースをしっかり吸い込みつつも、ベチャッとせずにアルデンテのような食感を保ちます。
その他にも、カレーライス、ドリア、スープの具材、さらにはサラダライスなど、洋食やエスニック料理との相性は抜群です。また、冷めても固まりにくいため、お弁当にも最適です。
白米として食べるだけでなく、「調理用のお米」としてストックしておけば、料理のレパートリーが格段に広がります。
いつもの料理をワンランクアップさせてくれる、まさに「料理のためのお米」と言えるでしょう。
理由③:国産米の価格高騰による代替需要
2024年から続く国産米の記録的な価格高騰と品不足が、カルローズ米の人気をさらに後押ししています。
猛暑などの天候不順による不作や、生産コストの上昇により、スーパーの棚から手頃な価格の国産米が姿を消し、消費者の家計を圧迫しています。
こうした状況の中、「毎日食べるお米を、少しでも安く手に入れたい」という切実なニーズの受け皿となっているのが、業務スーパーのカルローズ米です。
政府が備蓄米を放出するなどの対策を講じていますが、市場価格が安定するまでには時間がかかると見られています。
そのため、多くの消費者が国産米の「代替品」として、より安価なカルローズ米に注目しているのです。
品質や安全性への懸念から輸入米を敬遠していた層も、背に腹は代えられず手を伸ばし始めており、これが品切れを招くほどの需要につながっています。
業務スーパーのカルローズ米ってどんなお米?
業務スーパーのカルローズ米の基本情報
カルローズ米の正体と特徴
カルローズ米とは、アメリカのカリフォルニア州で開発された中粒種のジャポニカ米です。
名前は「カリフォルニア(California)」と、かつての品種名「ローズ(Rose)」を組み合わせた造語で、日本では「カリフォルニア米」とも呼ばれています。
粒の形は、日本の短粒種米とインディカ米のような長粒種の中間くらいで、やや細長いのが特徴です。炊き上がりの食感は、日本米のような強い粘り気やもっちり感は控えめで、パラっとした軽い食感と、アルデンテのような歯ごたえがあります。
この特性から、味の主張が強すぎず、ソースやオイルとの相性が抜群。世界各国の料理に適応できる万能型のお米として、日本の主食用外国米シェアの約8割を占めるほどの人気を誇っています。

カリフォルニア米とカルローズ米の違いとは?
「カリフォルニア米」と「カルローズ米」はよく混同されますが、正確には意味が異なります。
「カリフォルニア米」とは、その名の通りアメリカのカリフォルニア州で生産されたお米の総称です。
一方、「カルローズ米」はカリフォルニア州で栽培されているお米の品種名を指します。
日本で「カリフォルニア米」として流通している商品の多くが、このカルローズ米であると考えてよいでしょう。
業務スーパーのカルローズ米がコスパ最強な4つの理由
カルローズ米が安い理由①:アメリカの大規模農業によるコスト削減
カルローズ米が安価で提供される最大の理由は、その生産背景にあります。
アメリカのカリフォルニア州では、広大な農地を利用した大規模農業が展開されています。
最新の機械を導入し、効率的な生産体制を確立することで、日本のような人手不足や高齢化の問題とは無縁の、圧倒的な低コストでの大量生産を可能にしているのです。
この生産効率の高さが、最終的な販売価格に直接反映され、私たち消費者は高品質なカルローズ米をリーズナブルな価格で購入することができるのです。
日本の小規模な農家では実現が難しいスケールメリットが、カルローズ米の安さの源泉となっています。
カルローズ米が安い理由②:国の補助金と流通量の多さ
アメリカ政府による手厚い農業補助金制度も、カルローズ米の価格安定に大きく貢献しています。
アメリカ政府は米の生産だけでなく輸出に対しても支援を行っているため、生産者は安定した経営基盤の上で米作りに専念できます。
さらに、カルローズ米はカレーやチャーハン、洋食などを提供する多くの飲食店でも業務用として採用されており、日本国内での需要が非常に高いです。この旺盛な需要に応えるため、一度に大量の米が輸入されます。
大量輸送によるコストダウン効果と、国内での流通量の多さが、結果的にカルローズ米を手頃な価格で市場に供給する要因となっているのです。
カルローズ米が安い 理由③:円高による為替レートの影響
カルローズ米は輸入品であるため、その価格は為替レートの変動に影響を受けます。
特に円高ドル安の局面では、円の価値が相対的に高まるため、ドル建てで取引されるカルローズ米をより安く輸入することが可能になります。この為替差益が販売価格に還元されることで、消費者はさらにお得にカルローズ米を手に入れることができるようになるです。
もちろん、逆に円安が進行すると価格が上昇するリスクもありますが、大規模生産による根本的な安さが基盤にあるため、為替の変動を加味しても国産米に比べてコストパフォーマンスが高い傾向にあります。
為替の動向をチェックしながら購入タイミングを見計らうのも、賢い買い方の一つかもしれません。
カルローズ米が安い 理由④:業務スーパーの独自ビジネスモデル
業務スーパーは、問屋を通さずメーカーから直接仕入れる、海外の工場と直接取引して自社で輸入するなど、仕入れコストを削減する工夫をしています。
世界約50カ国のさまざまな厳選商品を、大きなコンテナでまとめて直輸入することで、シンプルで取引しやすい”まとめ買い”スタイルを実現し、海外のめずらしい商品も安く提供できるようになっていますので、カルローズ米に関してもコストダウンが実現しやすいと思われます。
アメリカ・カルフォルニア産のお米、カルローズ🇺🇸5KG を近所の業務用スーパーで購入しました!
国産のお米🇯🇵は同じ5KGで、どれも4500円以上!?あまりに高騰し過ぎて話になりませんね。
それでもカルローズは3500円ですから…
さて、お味の方はいかがなものでしょうか? pic.twitter.com/7sBQcxUiiN— Boblin House – ボブリン館 – (@starwars_epx) May 21, 2025
【総括】業務スーパーのカルローズ米が人気の理由
お米の価格高騰が続く中、「美味しさ」と「価格」のバランスをどう取るかは多くの家庭の課題です。
業務スーパーで販売されているカルローズ米は、その有力な解決策の一つとなり得ます。
確かに、炊き立ての白米を味わうという点では、甘みと粘りのある国産の高級ブランド米には敵わないかもしれません。しかし、カルローズ米は決して「美味しくないお米」ではなく、「日本米とは特徴が異なるお米」なのです。
そのさっぱりとした味わいと軽い食感は、カレーや丼もの、お弁当といった日常的なシーンでこそ活きてきます。国産米に比べて1kgあたり100円以上安く手に入る経済的なメリットは、家計にとって非常に大きいものです。
まずは一度、業務スーパーでカルローズ米を試してみて、ご自身のライフスタイルに合うかどうかを判断してみてはいかがでしょうか。