肝臓にいいハーブティーおすすめ5選!二日酔いへの効果と安全な選び方

肝臓にいいハーブティーおすすめ5選
杉山 制空

「健康診断で肝臓の数値に印がついた」「お酒の席が続いていて、そろそろ肝臓を労わりたい」。そんなとき、毎日のお茶をハーブティーに替えてみようと考える方は多いのではないでしょうか。

先に結論をお伝えします。

ハーブティーは肝臓の病気を治す薬ではなく、生活習慣を整えるための「日々のサポート役」です

人での研究が比較的多いのはミルクシスルとアーティチョークですが、その多くはお茶ではなく濃縮エキスを使った試験です

「肝臓にいい」というイメージのあるハーブでも、体質や持病、飲んでいる薬によってはかえって肝臓に負担をかけることがあります

この記事では、肝臓ケアでよく名前が挙がる代表的なハーブ5種類の特徴と研究の現状、お悩み別の選び方、副作用を起こさないための注意点を順に解説します。自分の目的に合ったハーブを、正しく選ぶための参考にしてください。

目次

なぜハーブティーが肝臓ケアに人気なのか?

ハーブが持つ「解毒補助」と「抗酸化」の働き

肝臓は体の中の「化学工場」とも呼ばれる臓器です。主な役割は次の3つです。

1つ目は代謝です。食事からとった糖や脂肪、たんぱく質を、体が使える形に作り替えたり、蓄えたりしています。2つ目は解毒です。アルコールを分解したり、薬や体内で生じた不要な物質を無毒化して排出しやすくしたりしています。3つ目は胆汁をつくることで、胆汁は脂肪の消化を助けています。

肝臓は多少のダメージがあっても自覚症状が出にくく、「沈黙の臓器」と呼ばれます。だからこそ、健康診断の数値をきっかけに日頃からケアしたいと考える方が増えています。

ここで知っておきたいのは、ハーブが肝臓の代わりに解毒をしてくれるわけではない、という点です。解毒をするのはあくまで肝臓そのものです。ハーブに期待されているのは、主に次の2つの「補助」の働きです。

ひとつは抗酸化の働きです。アルコールの分解や脂肪の蓄積が進むと、肝臓の中では活性酸素が増え、細胞が傷つきやすくなります。ハーブに含まれるポリフェノールなどには、この酸化ストレスを抑える働きがあると考えられています。

もうひとつは胆汁の流れを促す働き(利胆作用)です。アーティチョークやダンデライオンは、昔から胆汁の分泌を助けるハーブとして使われてきました。

ただし、これらの働きの多くは試験管や動物の実験、または濃縮エキスを使った試験で確かめられたものです。お茶1杯で同じ効果が得られると考えるのは早計です。

普段のお茶を置き換えるだけの手軽さ

ハーブティーのいちばんの長所は、特別な努力をしなくても続けられることです。

実は、肝臓ケアとして効果が大きいのは「何を足すか」よりも「何を減らすか」です。脂肪肝の大きな原因は、糖分やアルコールのとりすぎです。甘い缶コーヒーや清涼飲料水、夜の晩酌の一部をハーブティーに置き換えれば、それだけで糖分やアルコールの量が減ります。

多くのハーブティーはノンカフェインなので、夜のリラックスタイムにも飲めます。高齢になると喉の渇きを感じにくくなるため、香りのよいお茶を習慣にすることは、無理のない水分補給にもつながります。

【目的・症状別】肝臓ケアにおすすめの代表的ハーブ5選

まずは5種類の特徴を一覧で整理します。

ハーブ主な成分期待される働き人での研究の状況特に注意したい方
ミルクシスルシリマリン肝細胞の保護、抗酸化多いが結果は一致しないキク科アレルギー、糖尿病の薬を飲んでいる方
ダンデライオンイヌリン、苦味成分胆汁・尿の排出を促す少ないキク科アレルギー、利尿薬を飲んでいる方、胆石のある方
アーティチョークシナリン、クロロゲン酸胆汁の分泌、脂質代謝のサポート脂肪肝で一定の報告ありキク科アレルギー、胆石のある方
ターメリッククルクミン抗酸化、抗炎症報告はあるが注意点も多い肝臓の数値が高い方、血液をサラサラにする薬を飲んでいる方
ペパーミントメントール消化を助ける、胃腸をすっきり胃腸症状で報告あり(肝臓への直接の報告は乏しい)胸やけ・逆流性食道炎のある方

1. ミルクシスル(マリアアザミ)|肝機能・数値が気になる方に

ミルクシスルは、白い斑点のある葉と紫の花が特徴のキク科の植物です。ヨーロッパでは2000年以上前から肝臓や胆のうのために使われてきた歴史があります。

主成分は種子に多く含まれる「シリマリン」です。シリマリンはいくつかのフラボノリグナンという成分の混合物で、肝細胞の膜を安定させて有害物質が入り込みにくくする働きや、抗酸化作用、肝臓の中で解毒に関わるグルタチオンを増やす働きが報告されています。こうした働きから、肝細胞の保護や修復をサポートするハーブとして知られています。

一方で、人での研究結果は一致していません。アルコール性肝疾患やB型・C型肝炎の患者915人を対象とした13の臨床試験をまとめた2007年の分析(コクランレビュー)では、死亡率や肝臓の合併症に有意な影響は認められませんでした。いっぽう、脂肪肝の方を対象とした研究をまとめた分析では、いくつかの指標の改善が示唆されています。「期待はされているが、確かなことはまだ言えない」というのが現状です。

お茶として飲むうえで知っておきたいのが、シリマリンは水に非常に溶けにくい成分だという点です。研究で使われているのは成分量をそろえた濃縮エキスで、お茶に溶け出す量はごくわずかと考えられます。ミルクシスルティーは、あくまで日々の習慣として取り入れるものと考えておきましょう。

杉山 制空

味はクセが少なく、ほのかな苦味と香ばしさがあります。なお、ミルクシスルには血糖値を下げる方向に働くという報告もあるため、糖尿病の薬を飲んでいる方は主治医に確認してから取り入れてください。

2. ダンデライオン(タンポポ根)|脂肪肝やデトックスに

道ばたでおなじみのタンポポも、ハーブとして長く使われてきたキク科の植物です。根を乾燥させたものがお茶として飲まれ、焙煎したものは「たんぽぽコーヒー」として知られています。

ダンデライオンは、ヨーロッパの伝統的なハーブ療法で、胆汁の分泌を促す(利胆)ハーブ、尿の排出を促す(利尿)ハーブとして使われてきました。根にはイヌリンという水溶性食物繊維が含まれており、腸内環境を整えてお腹のすっきり感につながることが期待されています。「デトックス茶」として紹介されることが多いのはこのためです。

ただし、脂肪肝に対する効果を人で確かめた質の高い研究はほとんどありません。ダンデライオンのいちばん現実的な使い道は、ノンカフェインの「コーヒー代わり」です。砂糖やミルクをたっぷり入れたコーヒーを1日何杯も飲んでいる方が、たんぽぽコーヒーに置き換えると、糖分の量を減らすことができます。

杉山 制空

利尿作用があるため、利尿薬を飲んでいる方は作用が重なる可能性があります。また、胆石や胆道の病気がある方、腎臓病でカリウムの制限を受けている方は、飲む前に主治医に確認してください。

3. アーティチョーク|お酒をよく飲む・二日酔い対策に

アーティチョークは、つぼみを食用にするキク科の野菜です。ハーブとしては主に葉が使われ、「シナリン」や「クロロゲン酸」といったポリフェノールを含みます。胆汁の分泌を促し、脂肪やコレステロールの代謝をサポートする働きが知られています。

今回の5種類の中では、人での研究が比較的そろっているハーブです。超音波検査で脂肪肝と診断された100人を対象にした2018年の試験では、アーティチョーク葉エキス600mgを2か月間とったグループで、偽薬のグループと比べて肝臓の数値(ALT・AST)の低下や超音波所見の改善が報告されました。複数の臨床試験をまとめた2022年の分析でも、ALTとASTを下げる方向の結果が示されています。ただし、いずれもエキスを使った試験で、対象者の数も多くはありません。

では、お酒を飲む方の「二日酔い対策」としてはどうでしょうか。アーティチョークエキスが二日酔いを防げるかを調べた2003年の試験では、偽薬と比べて二日酔いの症状に差は見られませんでした。さらに、2005年に二日酔い対策の試験をまとめた分析では、医薬品を含めて二日酔いを確実に防げる方法を示す十分な根拠はないと結論づけられ、最も効果的な方法は「飲まないか、ほどほどにすること」だとされています。

アーティチョークティーは「飲めば二日酔いにならないお茶」ではありません。お酒をよく飲む方にとっての役割は、休肝日の飲み物や、飲酒の前後に水分をとるための1杯として、飲酒の習慣そのものを見直すきっかけにすることです。

4. ターメリック(ウコン)|肝臓の解毒ルートをサポート

ターメリックはショウガ科の植物で、カレーの黄色いスパイスとしておなじみです。日本では「ウコン」の名前で二日酔い対策のドリンクやサプリメントとしても広く知られています。

主成分の「クルクミン」には強い抗酸化作用と抗炎症作用があり、動物実験ではアルコールによる肝臓のダメージを抑える働きが報告されています。こうした働きから、肝臓の解毒の流れをサポートする素材として注目されてきました。

しかし、ターメリックは今回の5種類の中で最も注意が必要なハーブです。日本肝臓学会の会員施設を対象にした調査では、健康食品が原因とされた肝障害の原因としてウコンが第1位だったことが報告されています。「肝臓にいい」というイメージから、もともと肝臓の数値が悪い方が自己判断で飲み続け、かえって悪化させてしまうケースがあるのです。

杉山 制空

また、ウコンには鉄分が含まれています。C型慢性肝炎や脂肪肝炎(NASH)などは肝臓に鉄がたまりやすい病気で、鉄分を余計にとると肝臓の負担が増える可能性があります。

お茶として薄く飲む程度であれば、サプリメントのように大量にとることにはなりにくいものの、「たくさん飲むほどよい」というものではありません。肝臓の数値を指摘されている方、肝臓の病気で通院している方は、自己判断で飲まないでください。血液をサラサラにする薬(ワルファリンなど)を飲んでいる方、胆石のある方も、事前に主治医や薬剤師へ相談しましょう。

5. ペパーミント|消化を助けて肝臓の負担を減らす

ペパーミントは、爽やかな香りのシソ科のハーブです。今回の5種類の中では最もクセがなく、ハーブティーに慣れていない方でも飲みやすいのが特長です。

香りの成分「メントール」には、胃腸の筋肉の緊張をゆるめ、お腹の張りや食後の胃もたれを和らげる働きがあるとされています。ペパーミントオイルは、過敏性腸症候群の症状を和らげる目的で研究が行われてきました。

肝臓そのものへの効果を直接示した研究は乏しいものの、ペパーミントには別の強みがあります。ひとつは、苦味のあるダンデライオンやミルクシスルとブレンドすると、ぐっと飲みやすくなることです。もうひとつは、食後にすっきりした1杯を飲む習慣が、デザートや食後の甘いものを控えるきっかけになりやすいことです。無理なく続けられることこそ、肝臓ケアでいちばん大切なポイントです。

杉山 制空

ただし、ペパーミントは胃の入り口の筋肉もゆるめるため、胸やけや逆流性食道炎のある方は症状が悪化することがあります。心当たりのある方は、量を控えるか別のハーブを選びましょう。

どれを選ぶ?悩み・タイプ別のハーブティー選び

お悩み別の組み合わせと、それぞれの注意点をまとめました。

お悩み・タイプおすすめの組み合わせ注意点
健康診断の数値(脂肪肝など)が気になるミルクシスル × ダンデライオンまず医療機関で原因を確認。ウコンは避ける
お酒・二日酔い対策で飲みたいアーティチョーク × ターメリック二日酔い予防の効果は証明されていない。数値を指摘されている方はターメリックを外す
ハーブの味が苦手・飲みやすさ重視ルイボスやペパーミントベースのブレンド胸やけのある方はペパーミントを控えめに

健康診断の数値(脂肪肝など)が気になる場合

数値が気になる方には、ミルクシスルとダンデライオンの組み合わせがおすすめです。ミルクシスルは肝臓ケアのハーブとして最も研究されている素材で、ダンデライオンの香ばしさと合わせるとクセが和らぎ、毎日続けやすくなります。

ただし、その前にしておきたいことがあります。健康診断でALTやγ-GTPなどの数値を指摘されたら、まず医療機関で再検査を受けてください。肝臓の数値が上がる原因は、脂肪肝のほかにも、アルコール、ウイルス性肝炎、薬の影響などさまざまです。原因によって必要な対処はまったく異なり、お茶でどうにかできるものではありません。

脂肪肝の改善にいちばん効果が確かめられているのは、体重の減量です。ハーブティーは、甘い飲み物を置き換えたり、食後の間食を防いだりと、食事の見直しを後押しする役割として取り入れましょう。前述のとおり、数値を指摘されている方はターメリック(ウコン)を避けるのが安全です。

お酒・二日酔い対策で飲みたい場合

お酒をよく飲む方には、アーティチョークとターメリックの組み合わせがよく選ばれています。アーティチョークのほろ苦さと、ターメリックのスパイシーな風味は相性がよく、食事にも合わせやすいブレンドです。

ただし、先ほど紹介したとおり、アーティチョークに二日酔いを防ぐ効果は確かめられていません。お酒の席でのハーブティーの一番の役割は、お酒の合間や寝る前の水分補給と、休肝日を楽しく過ごすための「代わりの1杯」です。

厚生労働省の「健康日本21(第三次)」では、生活習慣病のリスクを高める飲酒量を、1日あたりの純アルコール量で男性40g以上、女性20g以上としています。純アルコール20gは、ビールなら中瓶1本(500ml)、日本酒なら1合がおおよその目安です。ハーブティーを飲んでいるから大丈夫、と飲酒量が増えてしまっては本末転倒です。

すでに肝臓の数値を指摘されている方は、ターメリックを外し、アーティチョークとペパーミントなどの組み合わせにしましょう。

ハーブ特有の味が苦手・飲みやすさ重視の場合

ハーブの苦味や土っぽい香りが苦手な方は、市販のルイボスティーやペパーミントをベースにしたブレンドティーから始めるのがおすすめです。

ルイボスは南アフリカ原産のノンカフェインのお茶で、ほんのりとした甘みがあり、麦茶に近い感覚で飲めます。肝臓への直接の効果を示す研究は乏しいものの、クセがなく家族みんなで飲めるため、甘い飲み物やお酒の置き換えとして最も続けやすいお茶のひとつです。

杉山 制空

どんなに評判のよいハーブでも、おいしくないと感じると続きません。続かなければ、置き換えの効果も得られません。まずは「おいしく飲める」ことを優先して選び、慣れてきたらミルクシスルなどを少しずつ加えていく方法が現実的ですよね。

知っておくべき副作用と安全性(薬剤性肝障害に注意)

「ハーブ=100% safe」ではない理由

「天然のものだから体にやさしい」「食品だから副作用はない」と考えがちですが、これは誤解です。

薬や化学物質が原因で起こる肝臓の障害を「薬物性肝障害」と呼びます。ここでいう「薬物」には、処方薬や市販薬だけでなく、健康食品、サプリメント、漢方薬、ハーブも含まれます。原因の多くは医薬品ですが、健康食品が原因となるケースも決してまれではありません。日本でも、ウコンや緑茶抽出物などによる肝障害が報告されています。

薬物性肝障害は、とった量が多すぎた場合だけでなく、その人の体質に合わなかった場合(アレルギー性の反応)にも起こります。この場合は少量でも起こり得るため、「ほかの人は平気だったから大丈夫」とは言い切れません。

ハーブティーを飲み始めてから、次のような変化があった場合は、飲むのをやめて医療機関を受診してください。

  • 体のだるさや食欲の低下が続く
  • 白目や皮膚が黄色っぽくなる(黄疸)
  • 尿の色が紅茶のように濃くなる
  • 皮膚のかゆみや発疹が出る
杉山 制空

受診の際は、飲んでいたハーブティーのパッケージや原材料表示を持参すると、医師が原因を見極めやすくなります。

過剰摂取(飲みすぎ)を避けるための目安量

ハーブティーは、商品の表示に従い、1日2〜3杯程度を目安にするのが基本です。「体にいいから」と1日に何杯も飲んだり、ティーバッグを2つ入れて濃く淹れたりするのは避けましょう。

大切なのは、一度にたくさん飲むことではなく、適量を続けることです。ハーブティーに期待できるのは、飲み物の置き換えを通じて生活習慣が少しずつ変わっていくことであり、その効果は短期間では表れません。

安全に続けるために、次の3つを心がけてください。

1つ目は、新しいハーブは1種類ずつ試すことです。何種類も同時に始めると、体に合わなかったときにどれが原因かわからなくなります。2週間ほど様子を見て、体調に変化がないことを確かめてから次を試しましょう。

2つ目は、同じ成分のサプリメントと重ねないことです。ウコンのお茶を飲みながらウコンのサプリメントやドリンクもとる、といった重複には注意してください。

3つ目は、夜遅くにたくさん飲まないことです。ダンデライオンなど利尿作用のあるハーブを寝る前に多く飲むと、夜中にトイレで起きる回数が増えます。高齢の方にとって、夜間のトイレは転倒の原因にもなります。夜は1杯程度にとどめましょう。

持病のある方・服薬中の方・妊婦さんの注意点

次に当てはまる方は、ハーブティーを始める前に、医師や薬剤師に相談してください。

キク科アレルギーのある方

ミルクシスル、ダンデライオン、アーティチョークは、いずれもキク科の植物です。ブタクサやヨモギ、キク、カモミールなどでアレルギー症状が出たことのある方は、同じキク科のハーブでも反応が出る可能性があります。ブレンドティーの場合は、原材料表示にこれらが入っていないかも確認しましょう。

処方薬を飲んでいる方

ハーブの成分の中には、肝臓で薬を分解する酵素の働きに影響し、薬の効き目を強めたり弱めたりするものがあります。また、薬と同じ方向に働くことで作用が重なる場合もあります。主な組み合わせは次のとおりです。

ハーブ注意が必要な薬の例考えられる影響
ターメリックワルファリンなど血液をサラサラにする薬出血しやすくなる可能性
ミルクシスル糖尿病の薬血糖値が下がりすぎる可能性
ダンデライオン利尿薬利尿作用が重なる可能性
杉山 制空

高齢の方は複数の薬を飲んでいることが多いため、特に注意が必要です。薬局でお薬手帳を見せながら「このハーブティーを飲んでも大丈夫ですか」と一言たずねるだけで、飲み合わせのトラブルを防げます。

そのほか注意が必要な方

肝臓の病気で通院中の方は、どのハーブであっても自己判断で飲み始めず、必ず主治医に相談してください。胆石や胆道の病気がある方は、胆汁の分泌を促すアーティチョーク、ダンデライオン、ターメリックを避けましょう。腎臓病でカリウムや水分の制限を受けている方も、事前の確認が必要です。

妊娠中や授乳中の方は、多くのハーブで安全性を確かめたデータが十分ではありません。この期間は、肝臓ケアを目的としたハーブティーは控えるのが安心です。

市販・ネットで買える!失敗しないハーブティーの選び方・飲み方

初めてなら「ブレンドティー」から始めるのがおすすめ

ハーブティーが初めての方は、1種類だけのシングルハーブよりも、数種類を組み合わせたブレンドティーから始めるのがおすすめです。

ミルクシスルやダンデライオンを単品で淹れると、独特の苦味や土っぽい香りが気になることがあります。ルイボスやペパーミント、レモングラスなど飲みやすいハーブと組み合わせたブレンドなら、クセが和らぎ、毎日の習慣にしやすくなります。

商品を選ぶときは、パッケージの原材料表示を確認しましょう。原材料は多く含まれている順に書かれています。目当てのハーブが最後のほうに書かれている場合は、ごく少量しか入っていない可能性があります。キク科アレルギーのある方は、ここで該当するハーブが含まれていないかも確かめてください。

また、「肝臓の病気が治る」「肝機能が回復する」などと、病気の治療や予防をはっきりうたっている商品には注意が必要です。ハーブティーは食品であり、医薬品のような効果を表示することは法律で認められていません。こうした表示のある商品は、選ばないほうが安心です。

効果を高める抽出方法と飲むタイミング

ハーブの成分をしっかり引き出すには、淹れ方にもひと手間かけましょう。

基本は、沸騰したばかりの熱湯を注ぎ、カップやポットに蓋をして蒸らすことです。蓋をすることで温度が下がりにくくなり、ペパーミントのメントールのように湯気と一緒に逃げやすい香りの成分も閉じ込められます。

蒸らし時間は、ハーブの部位によって変えるのがポイントです。ペパーミントなど葉や花のハーブは3〜5分が目安です。ダンデライオンの根やミルクシスルの種子のように硬い部位は成分が出にくいため、5〜10分ほどしっかり蒸らすか、小鍋で数分煮出すと成分が出やすくなります。長く置きすぎると苦味が強くなるので、好みに合わせて調整しましょう。

効果を高める抽出方法と飲むタイミング

飲むタイミングは、生活の中で続けやすい時間を選ぶことが何より大切です。たとえば、食後の1杯は、口の中がすっきりして甘いものへの欲求を抑えやすくなります。夕食後や入浴後のリラックスタイムにノンカフェインのハーブティーを飲む習慣は、晩酌の量を減らしたい方にも向いています。

杉山 制空

まとめて淹れておく場合は、冷蔵庫で保存し、その日のうちに飲み切りましょう!

《総括》肝臓にいいハーブティーを選ぶときに大切なポイント

肝臓にいいハーブティーを選ぶときに大切なポイントを振り返ります。

まず、自分の目的に合ったハーブを選ぶことです。健康診断の数値が気になる方はミルクシスルやダンデライオン、お酒の置き換えにはアーティチョーク、飲みやすさを重視するならルイボスやペパーミントのブレンドが候補になります。

次に、ハーブティーは薬ではないことを忘れないことです。肝臓ケアの土台は、体重の管理、節度ある飲酒、糖分や脂肪のとりすぎを控えたバランスのよい食事です。ハーブティーは、その生活習慣を続けるための「頼れる相棒」として取り入れましょう。

そして、持病がある方や薬を飲んでいる方は、始める前に医師や薬剤師に相談することです。特にターメリック(ウコン)は、肝臓の数値を指摘されている方には向きません。「天然だから安全」と思い込まず、体調の変化に気を配りながら、安全にハーブティーを楽しんでください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の病気の診断や治療に代わるものではありません。肝臓の数値に異常がある方、持病のある方、薬を服用中の方は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

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