チームみらい『社会保険料下げ』で手取りはいくら増える?

チームみらい『社会保険料下げ』

2026年1月、衆議院選挙の熱気が高まる中、SNSやニュースで大きな議論を呼んでいるのが「社会保険料」と「消費税」のどちらを下げるべきかという問題です。

「給料から引かれる社会保険料が高すぎて、手取りが増えない」
「消費税がゼロになったら嬉しいけど、本当に生活は楽になるの?」

このようなモヤモヤを抱えている方は多いのではないでしょうか。

特に、AIエンジニア出身の安野貴博氏が率いる「チームみらい」が掲げる「社会保険料引き下げ」と、高市早苗総理率いる自民党政権の「消費税減税(食料品ゼロ)」は、どちらが私たちの財布にとってメリットが大きいのか、直感的には分かりにくい部分があります。

参考:《公式》チームみらい『マニフェスト2026』

本記事では、年収別の具体的なシミュレーションを通じて、あなたの手取り額がどう変化するのかを徹底検証します。

また、なぜチームみらいがあえて「消費税減税」を否定し、社会保険料にターゲットを絞ったのか、その戦略的な背景と経済的なロジックについても深掘りしていきます。

これからの日本経済とあなたの家計を守るための判断材料として、ぜひ最後までご覧ください。


目次

【結論】チームみらい『社会保険料下げ』で手取りは増える!

チームみらい『社会保険料下げ』で得する人はこの層だ!

結論から申し上げますと、チームみらいが提案する「社会保険料引き下げ」は、現役で働く会社員や個人事業主にとって、消費税減税よりもはるかに直接的かつ即効性のある恩恵をもたらす可能性が高いと言えます。

一方で、年金受給者や無職の方にとっては、消費税減税の方がメリットを感じやすい構造になっています。ここでは具体的な数字を用いて、その差を明らかにしていきましょう。

チームみらい『社会保険料下げ』で手取りはいくら増える?

年収300万・500万・1000万の会社員で比較シミュレーション

まず理解しておきたいのは、現在の社会保険料の負担率です。

厚生年金、健康保険、介護保険(40歳以上)を合わせると、給与の約15%(労使折半後の本人負担分)が毎月天引きされています。チームみらいの政策詳細は現在調整中とされていますが、仮に彼らが主張するように、社会保険料率を現在の水準から「実質的な負担感を大幅に下げる」レベル、例えば本人負担分を3割(約5%相当)カットできた場合と、高市案の「食料品消費税ゼロ(標準税率10%→0%)」を比較してみます。

年収300万円(月収25万円)の場合

  • 社会保険料負担(現状): 約37,000円/月
  • チームみらい案(仮に3割減): 手取りが約11,000円アップ
  • 高市案(食料品消費税ゼロ): 月の食費が5万円と仮定すると、軽減される税金は約4,500円
  • 判定: 社会保険料引き下げの方が、手取り効果は倍以上になります。

年収500万円(月収約41万円)の場合

  • 社会保険料負担(現状): 約60,000円/月
  • チームみらい案(仮に3割減): 手取りが約18,000円アップ
  • 高市案(食料品消費税ゼロ): 月の食費が7万円と仮定しても、軽減額は約6,300円
  • 判定: 圧倒的に社会保険料引き下げ有利です。給与が上がるほど、天引き額の減少幅が大きくなるためです。

年収1000万円(月収約83万円)の場合

  • 社会保険料負担(現状): 厚生年金の標準報酬月額上限に達するため頭打ちになりますが、それでも約10万円/月を超えます。
  • チームみらい案(仮に3割減): 手取りが約30,000円以上アップ
  • 高市案(食料品消費税ゼロ): 富裕層でも食費には限界があります。月15万円使ったとしても、軽減額は約13,500円
  • 判定: ここでも社会保険料引き下げが圧勝します。

このように、現役世代にとっては「給与天引きを減らす」ことのインパクトは絶大です。

消費税減税は「使ったお金に対して戻ってくる」受動的な節約ですが、社会保険料削減は「使えるお金の総額が増える」能動的な所得向上策と言えるでしょう。

チームみらい『社会保険料下げ』の損得《独身・子育て世帯・フリーランス》

次に、ライフスタイルや属性別の損得を見ていきます。

政策のターゲットがどこに向いているかが明確になります。

1. 独身・DINKS(共働き子なし)世帯
この層は「現役世代」のど真ん中であり、最も社会保険料負担が重くのしかかっています。将来の年金への不安も強いため、今のキャッシュフローが確実に増えるチームみらい案の最大の受益者となります。特に共働き世帯であれば、夫婦合わせて月数万円単位で手取りが増えるため、住宅ローンの返済や投資への余力が生まれます。

2. 子育て世帯
子育て世帯にとっても、社会保険料引き下げの恩恵は計り知れません。教育費や生活費で支出がかさむ中、毎月の固定収入が増えることは精神的な安定につながります。一方で、食費や日用品の出費も多いため、高市案の消費税減税も魅力的です。しかし、子どもの成長に伴う将来的な学費貯蓄などを考えると、ベースアップ効果のある社会保険料改革の方が、長期的な資産形成には有利に働くと考えられます。

3. 年金受給者・高齢者世帯
この層に関しては、事情が異なります。現役を引退しており社会保険料(特に年金保険料)の負担が少ない、あるいは介護保険料のみである場合が多いため、チームみらい案の恩恵は限定的です。逆に、日々の買い物に直結する消費税減税の方が、生活防衛としてのメリットを強く感じるでしょう。このため、高齢者層の支持は高市案(自民党)に集まりやすい構造があります。

4. フリーランス・個人事業主
国民健康保険と国民年金に加入している層です。これらも所得に応じて高額になりがちですが、会社員のような「労使折半」がないため、全額自己負担です。政策が「厚生年金・健保」だけでなく「国保・国民年金」の引き下げにも踏み込むのであれば、その恩恵は会社員以上に切実なものとなります。

結論として、現役でバリバリ働いている層、これから資産形成をしたい層にとっては「チームみらい」、すでにリタイアして消費生活が中心の層にとっては「高市政権」の政策が、それぞれの財布に優しいという構図が見えてきます。

なぜチームみらいは「消費税減税」をあえて否定するのか

選挙において「消費税減税」は、有権者の耳に心地よい最強のキラーワードです。今回の衆院議員選挙でも各党が公約に掲げています。

それにもかかわらず、なぜ安野貴博氏率いるチームみらいは、あえてそのカードを切らず、「社会保険料」という少し複雑なテーマを主戦場に選んだのでしょうか。そこには、AIエンジニア安野氏らしい冷徹なデータ分析と、日本の構造改革を見据えた深い戦略が存在します。

外国人観光客に税金を使わせない「日本人ファースト」のロジック

消費税減税の最大の欠点としてチームみらいが指摘しているのが、「支援のターゲットがぼやける」という点です。消費税は、日本国内で買い物をするすべての人に適用されます。つまり、税率を下げたりゼロにしたりした場合、その恩恵を受けるのは日本国民だけではありません。

現在、円安の影響もあり、日本には記録的な数の外国人観光客(インバウンド)が訪れています。彼らが日本で食事をし、買い物をした際、消費税がゼロであれば、本来日本国が徴収できたはずの税収をみすみす逃すことになります。これは、日本の財政を使って外国人の旅行代金を補助しているのと同義だという見方もできます。

一方、社会保険料はどうでしょうか。

これは日本の社会保障制度に加入している人、つまり「日本に住み、日本で働いている人々」だけが支払っているものです。ここを減額すれば、その恩恵は100%、日本の居住者(主に日本国民)に還元されます。

杉山 制空

安野氏は、限られた財源をばら撒くのではなく、日本の経済を支えている現役世代にピンポイントで注入し、国内消費を活性化させるための最適解として、社会保険料を選んだのです。これは、ある種の「日本人ファースト(日本居住者ファースト)」な経済政策であり、グローバル化が進む現代において、国家の富をどう国民に還流させるかという問いに対する一つの回答と言えるのではないでしょうか?

給与明細の「天引き地獄」を終わらせる即効性の違い

経済心理学的な観点からも、社会保険料引き下げには大きな意味があります。

それは「可処分所得の可視化」です。

消費税減税の場合、買い物をするたびに数円、数十円が安くなりますが、月単位で「これだけ得をした」と実感するのは困難です。また、企業側が減税分を価格に転嫁せず、内部留保に回してしまえば、消費者は値下げの恩恵を十分に受けられない可能性もあります(過去の増税時の便乗値上げの逆パターンです)。

対して、社会保険料の引き下げは、給与明細にダイレクトに反映されます。「振込額」という絶対的な数字が増えるインパクトは強烈です。通帳に記帳された金額が増えていれば、消費者は「使えるお金が増えた」と確信し、安心して消費行動に移ることができます。

また、現役世代の多くが抱える「働いても働いても手取りが増えない」という徒労感は、労働意欲を削ぐ大きな要因となっています。昇給しても、その半分近くが税金と社会保険料で持っていかれる現状(いわゆる「年収の壁」や累進課税の問題も含め)を変えなければ、日本の労働生産性は上がりません。チームみらいは、手取りを直接増やすことで「働くことが報われる社会」への転換を意図しており、これは単なる家計支援を超えた、労働市場の活性化策でもあるのです。

チームみらい『社会保険料下げ』政策の真の狙いとは

多くの会社員は、給与明細の「控除」欄を詳しく見ていないかもしれません。

しかし、そこには所得税や住民税を遥かに凌ぐ金額が「社会保険料」として記載されています。チームみらいがこれを「第2の税金」、あるいは「事実上の人頭税」と呼んで問題視する理由を深掘りします。

『労使折半のマジック』実は会社も同じ額を払っている

社会保険料について語る際、絶対に忘れてはならないのが「労使折半(ろうしせっぱん)」の仕組みです。

明細上であなたの給料から引かれているのが4万5,000円だとすると、実は会社も同額の4万5,000円を負担し、合計9万円を年金事務所や健保組合に納めています。

この仕組みの恐ろしい点は、会社から見れば「あなたを雇うためのコスト」は、あなたの額面給与+会社負担分の社会保険料だということです。つまり、社会保険料が上がれば上がるほど、企業にとっては人を雇うコストが膨らみ続けます。これが何を招くかというと、「賃上げの抑制」です。

企業が「給料を上げたい」と思っても、給与を上げれば連動して社会保険料の会社負担分も増えてしまいます。そのため、企業はベースアップに慎重にならざるを得ません。

チームみらいによる『社会保険料下げ』政策の真の狙いはこれです

チームみらいが主張する社会保険料引き下げは、従業員の手取りを増やすだけでなく、企業の法定福利費という「見えないコスト」を削減することも意味します。

浮いたコストを原資として企業が賃上げを行えば、従業員は「手取り増+賃上げ」のダブルの恩恵を受けられる可能性があります。この好循環を生み出すことこそが、チームみらいの政策の真の狙いなのです。単に「個人の負担を減らす」だけでなく、「企業の活力を削ぐ重石を取り除く」という産業政策としての側面も持っています。

2040年には手取りがさらに激減?放置した場合の恐怖シナリオ

現状でも重い負担ですが、このまま制度を放置すれば、事態はさらに悪化します。

キーワードは「2040年問題」です。団塊ジュニア世代がすべて65歳以上の高齢者となり、日本の高齢者人口がピークに達する一方、現役世代の人口は急激に減少します。

参考:厚生労働省 『今後の社会保障改革について2040年を見据えて』

経済学者の試算や政府のシミュレーションによれば、現行制度を維持しようとすれば、社会保険料率は現在の約30%(労使合計)からさらに上昇し、将来的には給与の3分の1、あるいはそれ以上が社会保険料として消えていく未来が予測されています。

参考:【内閣府】 中長期の経済財政に関する試算 社会保障費

もし2040年に社会保険料が今よりさらに上がっていたらどうなるでしょうか。

若者の手取りはさらに減り、結婚や子育てどころではなくなる。

企業は高い社会保険料を嫌い、正規雇用を減らして非正規雇用や業務委託(社会保険の負担がない形態)を増やす。

手取りが減るため消費が冷え込み、日本経済全体が縮小する。

チームみらいの安野氏が危機感を抱いているのは、この「負のスパイラル」が確定未来になりつつある点です。「今、ここで流れを変えなければ手遅れになる」という強い警告が、消費税維持・社保下げという独自路線の根底にあります。彼らが提示しているのは、単なる選挙のためのバラマキではなく、20年後の日本人が生き残るための「止血処置」なのです。

《総括》チームみらいの『社会保険料下げ』が日本を救う

今回の記事では、チームみらいが掲げる「社会保険料引き下げ」の効果と背景について解説してきました。

ポイントを振り返りましょう。

  1. 現役世代には圧倒的メリット: 会社員や子育て世帯にとって、社会保険料の引き下げは消費税ゼロよりも手取り増加額が大きく、即効性があります。
  2. 日本人への集中投資: インバウンドも恩恵を受ける消費税減税とは異なり、国内の労働者・生活者に限定して利益を還元できる効率的な政策です。
  3. 賃上げの呼び水に: 企業の「見えないコスト」である会社負担分も減るため、賃上げや雇用の安定につながる経済効果が期待できます。
  4. 将来不安への対抗策: 放置すれば雪だるま式に増える負担にブレーキをかけ、現役世代が希望を持てる経済構造への転換を目指しています。
杉山 制空

もちろん、高市政権が掲げる物価高対策や消費税減税にも、即座に物価を下げるという明確なメリットがあり、否定されるべきものではありません。私もまだ迷っています・・・。

重要なのは、あなた自身のライフステージや働き方において、どちらの政策がより「未来の安心」につながるかを見極めることです。

今回の選挙は、単なる政党選びではありません。

あなたの給与明細、そしてこれからの日本経済のあり方を選択する重要な分岐点となります。今回のシミュレーションを参考に、ぜひあなた自身の「最適解」を考えてみてください。

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