【2025参院選】兵庫選挙区の情勢!優勢候補と争点を解説

2025参議院選【兵庫】7月6日情勢調査

2025年参議院選挙の兵庫選挙区は、元明石市長の泉房穂氏が無党派層の支持を集め序盤でリードしています。一方、NHK党の立花孝志氏も独自の動きを見せ、選挙戦に波乱をもたらしています。

物価高対策を巡る「減税vs給付」の論争が激化する中、約3割の未定票が終盤の情勢を左右する注目の激戦区です。

各候補者の戦略や争点を詳しく解説し、投票の参考になる情報をお届けします。

兵庫選挙区は政権選択選挙の最前線として全国的にも注目されており、与党の参議院過半数維持と野党の過半数割れ阻止を占う重要な選挙区となっています。

兵庫県民の私が、定数3に対して13人が立候補する大激戦の行方を詳しく分析します。



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2025年参議院選挙【兵庫選挙区】の基本情報

2025年参議院選挙【兵庫選挙区】定数と投票日

まず、今回の選挙の基本的な情報を確認しておきましょう。

2025年7月に行われる第27回参議院議員選挙において、兵庫選挙区の改選定数は「3」です。これは3年前の前回選挙と同じ議席数です

有権者は、立候補している候補者の中から1人を選んで投票します(選挙区選挙)。投票日は2025年7月20日(日)で、即日開票されます。

公示日は7月3日で、17日間の選挙戦が繰り広げられます。

今回の選挙は、衆議院で与党が少数となっている状況で迎えるため、参議院で自民・公明の与党が過半数を維持できるかが大きな焦点となっており、「政権選択選挙」とも言われています。

兵庫選挙区はその動向を占う上で非常に重要な選挙区の一つと位置づけられています。

2025年参議院選挙【兵庫選挙区】全13名の候補者一覧

兵庫選挙区には、定数3に対して前回と同じく過去最多に並ぶ13名が立候補を届け出ており、激戦となっています。

与党の自民党・公明党が現職候補を立て議席維持を目指す一方、野党側は日本維新の会、共産党、国民民主党、れいわ新選組、参政党、社民党がそれぞれ候補者を擁立。

さらに元明石市長の泉房穂氏が無所属で出馬するなど、多士済々な顔ぶれが揃いました。

NHK党の立花孝志氏も注目です。

以下が届け出順の候補者一覧です。

氏名 年齢 党派 現新元
来住 文男 65 社民党 新人
浦木 健吾 42 諸派 新人
藤原 誠也 37 参政党 新人
加田 裕之 55 自民党 現職
高橋 秀彰 42 諸派 新人
多田 ひとみ 45 国民民主党 新人
前田 実咲 33 諸派 新人
米村 明美 66 れいわ新選組 新人
高橋 光男 48 公明党 現職
立花 孝志 57 NHK党 元職
吉平 敏孝 44 日本維新の会 新人
泉 房穂 61 無所属 新人
金田 峰生 59 共産党 新人




2025年参議院選挙【兵庫選挙区】【最新情勢調査】

全体の情勢:泉氏が先行、4氏が追う混戦模様

7月上旬に行われた複数の報道機関による序盤情勢調査を総合すると、無所属・新人の泉房穂氏が一歩リードしている構図が浮かび上がります。前明石市長としての高い知名度を背景に、特定の支持政党を持たない無党派層からの支持を集めていることが強みです。

その後を、自民党・現職の加田裕之氏公明党・現職の高橋光男氏日本維新の会・新人の吉平敏孝氏、そして参政党・新人の藤原誠也氏の4人が激しく追いかける展開となっています。

加田氏は自民支持層の固い支持を基盤とし、高橋氏は公明支持層をがっちりと固めています。維新の吉平氏と参政の藤原氏は、それぞれSNSを駆使した戦術で支持を広げており、特に若年層への浸透が見られます。

兵庫県支持率

【2025参議院選挙兵庫】未定票が約3割、終盤の変動も

ただし、情勢を分析する上で最も重要な点は、投票先をまだ決めていない、あるいは明らかにしていない有権者が約3割にのぼることです。

これは、今後の選挙戦の展開次第で、情勢が大きく変動する可能性を秘めていることを意味します。

各候補者の演説やメディアでの報道、SNSでの発信などが、この未定票層の判断に大きな影響を与えるでしょう。特に、浮動票の割合が多い無党派層の動向が、最終的な当落を左右するカギとなります。

現時点での「優勢」はあくまで序盤の指標であり、選挙戦の終盤にかけて、猛烈な追い上げや順位の入れ替わりが起こる可能性も十分に考えられます。



2025年参議院選挙【兵庫選挙区】主要5候補のプロフィールと戦略

泉 房穂(無所属・新人):抜群の知名度で無党派層に浸透

元明石市長として全国的に高い知名度を誇る泉房穂氏(61歳)は、無所属で立候補していますが、立憲民主党県連が推薦しています。

明石市長時代に実現した子ども医療費の無料化などの実績をアピールし、幅広い年齢層、特に特定の支持政党を持たない無党派層から強い支持を得ています。

序盤調査では、その無党派層の約4割を取り込み、頭一つ抜け出している状況です。

選挙戦では「消費税の減税・廃止」を掲げ、野党支持層にもアピールしています。一方で、選挙期間中に他県の応援に駆けつけるなど、その動向はNHK党の立花孝志氏から批判的に言及される場面もありました。

 加田 裕之(自民・現職):組織力と実績で議席維持を目指す

現職の加田裕之氏(55歳)は、自民党の候補として2期目の当選を目指します。

公示日には石破茂総理が応援に駆けつけるなど、党を挙げた組織戦を展開。序盤調査では自民支持層の6割を固めるなど、安定した支持基盤を持っています。

法務政務官などを歴任した実績を訴えるとともに、物価高対策として給付と減税を組み合わせた政策を掲げています。

SNSでの情報発信と、地道な街頭活動の両輪で支持拡大を図っており、着実に票を固めています。しかし、「新聞報道では2番手だが、前回もリード報道から苦戦した。今回2番手は4番手になる可能性がある」と危機感を表明し、支持者に引き締めを呼びかけています。

 高橋 光男(公明・現職):与党支持層を固め、安定した戦い

公明党の現職、高橋光男氏(48歳)も2期目を目指します。

自民党からの推薦も受けており、与党支持層に強くアピールしています。

公明党の斉藤鉄夫代表が応援に入るなど、こちらも組織を固める戦いです。農林水産政務官を務めた実績を強調し、着実な政策実行能力を訴えています。

SNSの活用にも積極的で、短いインパクト重視の投稿と、政策をじっくり解説する動画を使い分ける戦略で、支持層の拡大を狙っています。序盤調査では、公明支持層の8割以上を固めているとされ、安定した得票が見込まれます。

ただし、加田氏と同じく、苦戦が強いられると予想されます。

吉平 敏孝(維新・新人):SNS駆使し若者・無党派層を狙う

日本維新の会が擁立した新人の吉平敏孝氏(44歳)は、元商社マンという経歴を持ちます。

維新が国政で掲げる「改革」を訴え、特に若年層や無党派層への浸透を図っています。

彼の特徴は、SNSを駆使した選挙戦略です。30秒程度のショート動画を毎日投稿するなど、若者になじみ深い手法で政策を分かりやすく発信。これが功を奏し、維新支持層の4割強を獲得し、勢いを見せています。

論理的かつ簡潔な語り口で、新しい政治を期待する層からの支持を集めており、選挙戦のダークホースとなる可能性を秘めています。

 藤原 誠也(参政・新人):ネット中心に支持を急拡大

参政党の新人の藤原誠也氏(37歳)は、SNSを中心に支持を急速に拡大している候補者です。

昨年の衆議院選挙にも挑戦しており、その時と比較して支持が飛躍的に伸びているとされています。

建築士としての経歴を持ち、「日本の国益を守る」というスローガンを掲げ、経済的な利益だけでなく、日本の歴史や伝統文化を守ることを強く訴えています。

特に若年層から「自分たちの将来を一緒に考えてくれる」と期待を集めており、ネット上での熱心な支持が実際の票にどこまで結びつくかが注目されます。序盤調査でも上位に食い込むなど、その勢いは見過ごせません。




立花孝志氏の独自戦略と選挙戦への波乱要素

【2025参議院選挙兵庫県】立花氏の基本戦略

斎藤元彦兵庫県知事の支援を軸とした選挙戦略

立花孝志氏(57歳・NHK党党首)は、今回の参議院選挙で斎藤元彦兵庫県知事の支援を最大の戦略として掲げています。

公示日の第一声では「今回の兵庫県のこの選挙、これは斎藤さんを守る(選挙だ)。それこそ私以外の人、みんな斎藤さんの足引っ張ってんだ、自民党も立憲民主党も公明党も国民民主党も」と強調しました。

昨年の兵庫県知事選挙で斎藤知事が111万票を獲得して再選を果たした際、立花氏の選挙戦術が大きな影響を与えたとされており、この斎藤支持票を今回の参院選でも引き寄せようとする戦略が見て取れます。

「2馬力選挙」から本格的な当選狙いへの転換

前回の兵庫県知事選挙では、立花氏は自らの当選を目的としない「2馬力選挙」を展開し、斎藤知事の演説直後に同じ場所で演説を行うことを繰り返していました。

しかし今回の参院選では、本気で当選を目指していると明言しています。

「今回の選挙は私が当選するどうかではなく、私がトップで圧倒的な票で当選するかどうかを争う選挙です。それぐらい自信があります」と述べており、従来の戦術から大きく方針転換していることが分かります。

波乱要素となる独自戦術

立花氏は公示日の7月3日、神戸新聞本社前での街頭演説で、あごで神戸新聞社の建物を指しながら「そこの調査を聞きました」「3番が私」などと述べ、神戸新聞の情勢調査の情報を入手したかのような発言を行いました。

しかし、神戸新聞社は同日までに参院選の情勢調査を行っていないことが判明し、神戸新聞社が「誤った情報にご注意ください」と異例の注意喚起を行う事態となりました。この演説はライブ配信され、SNSでも拡散されるなど、選挙戦序盤から大きな話題となりました。

他候補への挑発的な発言

立花氏は、序盤情勢でリードしている泉房穂氏に対して挑発的な発言を繰り返しています。

7月5日の街頭演説では「泉房穂ちゃん、YouTubeを更新して、きょうは鳥取県にいるらしいです、ハハハ」と述べ、泉氏が他県での応援活動を行っていることを批判しました。

さらに「泉房穂ちゃんは完全に兵庫県民をなめてます。泉房穂ちゃんは落とさなきゃいけませんよ」と発言し、泉氏をあおるような戦術を展開しています。

【立花孝志】序盤情勢での健闘

読売テレビと読売新聞が7月3日から4日にかけて行った情勢調査では、立花氏は上位6人の中に入る健闘を見せています。泉氏が一歩抜け出している中で、自民の加田氏、参政の藤原氏、維新の吉平氏、公明の高橋氏と並んで立花氏も追い上げグループに位置しています。

SNSとライブ配信を活用した戦術

立花氏の選挙戦術の特徴は、SNSとライブ配信を最大限に活用していることです。

街頭演説をライブ配信し、それがSNSで拡散されることで、従来のメディアを通さない直接的な情報発信を行っています。

昨年の兵庫県知事選挙では、この手法が斎藤知事の再選に大きく貢献したとされており、今回の参院選でも同様の効果を狙っていると考えられます。

立花孝志氏の独自戦略は、斎藤知事支援を軸とした選挙戦術と、SNSを活用した情報発信にあります。一方で、情勢調査を巡る発言や差別的発言など、選挙戦に波乱をもたらす要素も多く含んでいます。

序盤情勢では上位に食い込む健闘を見せており、最終的な結果がどうなるかは予断を許さない状況です。




【2025参議院選挙】兵庫選挙区の主な争点は?

物価高騰への対策:消費税減税か、給付金か

今回の選挙戦で最大の争点の一つとなっているのが、深刻な物価高騰への対策です。この問題に対するアプローチは、与野党で大きく分かれています。

自民党の加田氏や公明党の高橋氏ら与党側は、低所得者層への給付金や、限定的な減税を組み合わせることで、生活への影響を緩和するべきだと主張しています。

一方、無所属の泉氏や共産党の金田氏、国民民主党の多田氏ら多くの野党候補は、家計の負担を直接的に軽減するため、消費税の減税や廃止を公約に掲げています。

有権者がどちらの政策をより効果的だと判断するかが、投票行動に大きく影響しそうです。

少子化対策と社会保障

物価高対策と並んで重要な争点となっているのが、少子化対策と年金などの社会保障の問題です。

現役世代の負担が増え続ける中で、持続可能な社会保障制度をどう構築していくのか。各候補者がそれぞれのビジョンを語っています。

杉山誠空
例えば、元明石市長の泉氏は、市長時代の実績を基に、子育て支援策の重要性を訴えています。れいわ新選組の米村氏は、若者の負担を軽減する必要性を強調しています。自民・公明の与党候補は、現行制度の維持・改善を訴えるなど、各候補者の立場は様々です。有権者自身のライフステージや将来への考え方によって、どの候補者の訴えが響くかが変わってくるでしょう。

【2025参院選】兵庫選挙区の情勢!《総括》

2025年参議院選挙兵庫選挙区は、定数3に対して過去最多タイの13人が立候補する全国屈指の激戦区として注目を集めています。
7月上旬の各報道機関による序盤情勢調査では、元明石市長の泉房穂氏(無所属・立憲民主推薦)が一歩リードしている状況が明らかになりました

泉氏は前市長としての高い知名度を武器に、無党派層の4割を取り込み、幅広い年齢層に浸透している。「消費税減税・廃止」を掲げ、物価高に苦しむ市民への直接的な支援を訴えることで、野党支持層の結集も進んでいます

これを追うのが、自民党現職の加田裕之氏公明党現職の高橋光男氏日本維新の会新人の吉平敏孝氏参政党新人の藤原誠也氏の4人です。

伏兵として注目されているのがNHK党の立花孝志氏です。

昨年の兵庫県知事選挙で斎藤知事支援に大きな影響を与えた立花氏は、今回「斎藤知事を守る選挙」として独自の戦術を展開。序盤情勢では上位6人に食い込む健闘を見せており、その挑発的な発言や差別的発言で選挙戦に波乱をもたらしています。

選挙戦の最大の争点は物価高対策で、与党が「給付金」を主張するのに対し、野党の多くは「消費税減税・廃止」を訴えています。

共同通信の調査では、消費税減税を望む声が76.7%に達しており、有権者の関心の高さがうかがえます。。

重要なのは、調査回答者の約3割が投票先を決めていないことです。

この巨大な未定票がどの候補者に流れるかが、最終的な当落を決定する可能性が高く、昨年の県知事選でSNSが大きな影響を与えたことから、各陣営のデジタル戦略も勝敗を分ける重要な要素となっています。

衆議院で少数与党となった自民・公明が参議院で過半数を維持できるかが全国的な焦点となる中、兵庫選挙区はその行方を占う「政権選択選挙」の最前線として位置づけられています。

兵庫県民として、7月20日の投票日まで、終盤戦の動向から目が離せません。

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