保守派の厚い後押しを受け、2025年自民党総裁選に再挑戦する高市早苗氏。
「私なりに腹をくくった」と語るその覚悟の裏には、デフレ完全脱却を狙う30兆円規模の積極財政、先端技術とサプライチェーンを守る経済安全保障法制、そして憲政史上初の女性総理という歴史的重みがあります。
一方で財政悪化・外交摩擦を懸念する声も根強いのが現実です。
本記事では、高市総理誕生の現実味と日本社会に及ぼす変化を、最新世論と専門家の見解から多角的に読み解きます。
【2025年】高市早苗総理誕生の可能性は?
石破政権の現状と党内の「石破おろし」
【石破政権】支持率低迷と政権基盤の揺らぎ
2025年7月の参議院選挙での与党惨敗を受け、石破茂政権は厳しい局面に立たされています。
内閣支持率は、低迷からさらなる下落となり、企業経営者の9割が政権運営を「期待外れ」と評価するなど、政権の求心力は著しく低下しています。
少数与党という厳しい国会運営を迫られる中、政権基盤そのものが揺らいでおり、党内からは早期退陣を求める声が公然と上がり始めています。このような状況が、「ポスト石破」を巡る動きを加速させており、次期総裁選への関心が急速に高まっているのです。

石破総理の辞任は、党内水面下で決定してますので、「ポスト石破」は8月前半には決まるでしょう。高市早苗で決定だと思います。
「ポスト石破」レースの幕開け
石破首相の退陣が現実味を帯びる中、自民党内では後継者選びが最大の焦点となっています。
昨年の総裁選で石破首相と争った候補者を中心に、複数の有力議員の名前が挙がっていますが、その中でも頭一つ抜けた存在と目されているのが高市早苗氏です。
各種世論調査での高い支持を背景に、党内での待望論も広がりつつあります。
派閥解消後の自民党において、誰が党をまとめ、国民の支持を回復できるのか。次期総裁選は、日本の未来を占う上で極めて重要な意味を持つことになります。
【高市早苗】総裁選への意欲と準備
高市早苗「腹をくくった」- 再挑戦への明確な意思表示
高市早苗氏は、2025年7月の参院選応援演説で「私なりに腹をくくった。もう一回、自民党の背骨を入れ直す。そのために戦う」と述べ、次期総裁選への出馬に強い意欲を明確に示しました。
2024年9月の総裁選では、決選投票の末に僅差で石破首相に敗れましたが、その雪辱を果たすべく、着々と準備を進めているとみられます。
閣僚経験者として、また党の要職を歴任した実績を背景に、「国家の危機を乗り越える」という強い使命感を前面に押し出し、再挑戦への覚悟を固めている様子がうかがえます。
麻生氏からの助言と保守層の結束
総理への道を目指す上で、党内での支持固めは不可欠です。
高市氏は、自民党の重鎮である麻生太郎氏から「(総裁選の準備を)用意しとけ」との助言を受けていたことを明かしており、党内有力者との連携も視野に入れていると考えられます。
安倍晋三元首相の遺志を継ぐ候補として保守層から絶大な支持を得ていますが、総裁選で勝利するためには、保守票が分散しないよう、他の保守系候補との連携も課題となります。
党内の幅広い支持を取り付け、一枚岩で総裁選に臨めるかが、勝利への鍵を握るでしょう。



高市早苗さんは、政策は一流ですが政局が苦手です。歴代総理の麻生氏との関係は良好ですが、岸田氏と菅氏とは、現在も距離があります。前回の総裁選での高市さんの推薦人のうち、先の衆参選挙で8人が落選しているのも気になります。まずは茂木派と二階派から協力を得ることが出来るか?最初の難関です。
【高市早苗総理誕生の可能性】日本はどう変わる?主要政策を解説
高市早苗の経済政策「サナエノミクス」の中身とは?
大胆な財政出動とプライマリーバランス目標の凍結
高市氏が掲げる経済政策の柱は「サナエノミクス」と呼ばれ、その最大の特徴は、物価安定目標2%を達成するまで基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標を凍結し、大胆な財政出動を行う点にあります。
彼女は、これまでの財政規律にこだわりすぎた政策が、デフレ脱却を遅らせたと指摘しています。
まずは「強い経済」を取り戻すことを最優先し、危機管理投資や成長投資に国費を積極的に投入するべきだと主張しています。この政策は、積極財政を求める層からは高く評価されています。



プライマリーバランスの凍結は、財務省との対決になります。現在も、財務省は『高市早苗総理誕生』の阻止に全力で動いています。高市さんにとっては難敵中の難敵です。
「日本のものづくり」復活と食料品消費税ゼロ
高市氏は、円安をチャンスと捉え、国内の製造業を復活させる「ものづくり振興」を重視しています。
また、国民の生活防衛策として、食料品の消費税率を時限的にゼロにすることも提唱しており、国民生活に寄り添う姿勢をアピールしています。一方で、彼女の財政政策に対しては、財政規律の緩みを懸念する声や、「増税派」であるとの指摘もあります。大規模な財政出動の財源をどう確保するのか、その実現性については国会で厳しい議論が交わされることになりそうです。
高市早苗の外交・安全保障政策のスタンス
憲法改正と防衛力の抜本的強化
高市氏は、かねてより憲法改正に強い意欲を示しており、特に緊急事態条項の創設などを訴えています。
彼女は、日本の安全保障環境が厳しさを増す中で、国家の主権と国民の命を守るためには、自衛隊の役割を憲法に明記し、防衛力を抜本的に強化する必要があるという立場です。総理に就任すれば、憲法改正の議論を加速させるとみられ、日本の安全保障政策の大きな転換点となる可能性があります。この姿勢は保守層から強く支持されています。
経済安全保障とサイバーセキュリティ
高市早苗さんは、初代経済安全保障担当大臣を務めた経験から、この分野における専門性の高さは広く知られています。
先端技術の流出防止やサプライチェーンの強靭化など、経済と安全保障を一体として捉える政策をさらに推し進めることが予想されます。また、サイバー攻撃への対策も重要課題と位置づけており、国家の重要インフラを守るための法整備や体制強化に乗り出すでしょう。中国に対して、さらに厳しい姿勢で臨むとみられており、国際社会における日本の立ち位置にも影響を与える可能性があります。



親中派議員の多い自民党と公明党のなかで、高市さんの反中国安全保障は、与党内では強く警戒されています。こちらも難問ですね。
【高市早苗総理誕生の可能性】 国民の声は?
【高市総理誕生】各社世論調査での高い支持率
「ポスト石破」候補として他を圧倒
高市早苗氏は、複数の世論調査で「次の総理にふさわしい人物」としてトップの支持を集めています。
【高市総理誕生】自民党支持層からの固い支持
高市氏の支持基盤の強固さは、特に自民党支持層からの支持率の高さに表れています。
【高市総理誕生】 批判的な意見と懸念点
高市早苗「右翼」「タカ派」とのイメージ
高い支持を集める一方で、高市氏には「右翼的」「タカ派」といったイメージが根強くあります。



ただ、現在の自民党支持下落の原因が、リベラルに寄り過ぎたことによる保守派岩盤支持層の離脱になりますから、高市総理誕生で、徹底した保守政策実現で支持率の回復が重要だと思われます。
2025【高市早苗総理誕生の可能性】よくある質問(Q&A
Q1: 高市早苗氏が総理大臣になる可能性は本当に高いのですか?
A1: はい、現在の政治状況と世論調査の結果を見る限り、可能性は非常に高いと言えます。石破政権の支持率低迷を背景に、「ポスト石破」の最有力候補と目されており、各種世論調査では次期首相候補として軒並みトップの支持を得ています。2025年7月には次期総裁選への出馬意欲を明確にしており、党内の保守層を中心に強固な支持基盤を持っています。ただし、実際の総裁選では国会議員票の動向が鍵を握るため、最終的な結果は他の候補者との駆け引き次第となります。
Q2: 高市氏の主な政策「サナエノミクス」とは何ですか?
A2: 「サナエノミクス」は、高市氏が掲げる経済政策の総称です。その最大の特徴は、プライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化目標を一時凍結し、インフレ率2%を達成するまで、国債発行による大胆な財政出動を行う点です。これにより「強い経済」を取り戻し、危機管理や成長分野への投資を積極的に行うことを目指します。また、国民生活支援策として、食料品の消費税率を時限的にゼロにすることも提唱しています。
Q3: 高市氏に対してはどのような批判や懸念がありますか?
A3: 高市氏に対しては、主に二つの側面から批判や懸念が示されています。一つは、憲法改正への強い意欲や靖国神社参拝などから「右翼的」「タカ派」というイメージを持たれがちな点です。これにより国民の分断を招くのではないかという懸念があります。もう一つは、大胆な財政出動を柱とする経済政策が、将来的な財政破綻やインフレを招くリスクがあるという指摘です。また、選択的夫婦別姓への反対など、保守的な価値観が多様性を重視する現代社会の流れと合わないのでは、という声もあります。
私も高市早苗政権を待ち望んでいた者だが、もう高市総理が誕生しただけでは自民党が復活できるとは考えない方が良い。少なくとも共生推進の廃止と岸田・石破・村上・岩屋の除名ぐらいしないと、もう巻き返しは出来ないと考えている。それほど自民党の罪は大きかった。 pic.twitter.com/nRMWGChjt0
— 髙安カミユ(ミジンコまさ) (@martytaka777) July 22, 2025
【総括】高市早苗総理誕生の可能性は?
2025年7月の参院選惨敗は、自民党が深刻な危機に直面していることを示しています。
現在の自民党支持率下落の根本的な原因は、党がリベラルに寄り過ぎたことで、長年支えてきた保守派の岩盤支持層が離脱してしまったことにあります。
この危機的状況を打開するため、高市早苗氏の総理誕生と、彼女による徹底した保守政策の実現が、支持率回復の鍵を握ると考えられています。
経済政策「サナエノミクス」による大胆な財政出動も、緊縮財政を志向するリベラル的な考え方からの決別を意味します。
これは、経済成長を通じて国民生活を豊かにし、政権への支持を再構築するための重要な戦略です。
高市総理の誕生は、自民党が本来の保守政党としてのアイデンティティを回復し、党の求心力を取り戻すための、最後の好機となるのかもしれません。

